家族と野球と視覚障害

どうせするなら楽しむ努力を

妻と私

唐突ですが、私は妻に愛されています。

赤い糸でぐるぐる巻きです。

 

「私より先に死んだら、呪うからね」

と、10歳年上のオジサンには厳しい難題をぶつけてきます。

 

あれ?呪えるのは死んだ方じゃなかったけ?

いや私の勘違い?だったかな‥・

 

 

妻とは同じ職場で知り合いました。

こと恋愛に関して視覚障害をプラスに考えることが出来ない私は、いいなと思う人が現れても勝負することが出来ずにいました。

更にあろうことか、妻の上司が「しろめさんのことが、気になってるみたいよ」と教えてくれた時でも障害者の自分と健常者の妻、必ず引け目を感じてしまうと詰まらないプライドに捕らわれて距離を置いてしまいました。

 

なんともったいない話でしょうか。

今でも妻に恨み言を言われます。

 

そんなある日。

偶然一緒に残業していた際に私を鈍感野郎だとふんだ妻が、好きな人が近くにいるのに全く気付いてもらえないという話をしてきました。

その【好きな人】が【自分】であることを知っていた私は恥ずかしくて、嬉しくて、ここまで言わせてしまったことが情けなくて、胸が走り出したのを覚えています。

 

こんなに愛してくれる人とは絶対にもう出会えない、妻のお陰で一歩を踏み出すことが出来ました。

 

確かに障害の影響でしてあげられないことは沢山あります。

結婚した今でも、歯がゆい気持ちは変わりません。

ただそれ以上に妻と歩む毎日は幸せに満ちています。

 

例え呪われることがあったとしても・・・

 

皆さんにも大なり小なりコンプレックスがあると思います。

さらけ出して傷つくくらいなら閉ざしてしまった方がマシ、そう考える人がいたとしても私は否定できません。

でも目の前にチャンスが訪れたら、手を差し伸べてくれる人がいたなら、ちっぽけなプライドは捨てるが勝ちです。弱さと向き合う強さを持つこと。

なんとかなります。

人生なんて。